ISD-MAXです。
今回はよもやま話として、
「筆者が実際に経験した、作曲に関するよくある失敗談」をセレクトしてお伝えいたします。
嗤うもよし、役立てるもよしです。
それでは参りましょう!
楽曲の構想が何もない状態でメロディ、コード進行を作り始めてしまう
筆者の経験上これが一番大きなやらかしで、初心者の頃はたいへん苦労しました。
映画作家を目指していた時期もあり、プロットの重要さは理解していたはずなのに
こと作曲となるとつい、いきなりメロディ、コード進行といった局所的な部分の制作から入ってしまうんですよね。
そのスタートがなぜ悪手となるかというと
作曲において最も難しいのが、「確信を持ってアイデアを取捨選択する」ことだからです。
最初に楽曲全体の構想を考えておかないと
・浮かんだ良いアイデアを片っ端から採用してしまい、ヘビーかつとりとめのない幕の内弁当化する
・鼻歌や鍵盤など「仮の音」に引き摺られてか、全てのアイデアに対しピンと来ずいつまでたっても作曲が進まない
という状態に陥りやすいです。
そもそも曲というものは、メロディ、コード進行、リズム、アレンジなどなど全て相互に作用するので、「仮の音」で作曲している段階では、構想なしで良し悪しの判断は不可能です。
「完成から逆算してアイデアを生み出し、いらないものを捨てる」ことが作曲には必要なのです。
楽曲構成、ジャンル、世界観、雰囲気は最低限決めておき、可能であればリズムやハーモニーのアプローチも事前に考えて作り始めましょう。
そして歴史に残る名曲の多くは「意外と単純な構造、鼻歌だとちょっとショボい?くらいのメロディでできている」ということもここに付け加えておきます。
必要以上にプレイバックする
DAWでの作曲中は確認のため、またはトラブルの原因特定のため当たり前のようにプレイバック機能を使います。
実はここに罠が潜んでおりまして、再生するごとに耳が曲に慣れていってしまうんですね。
それはリスナーがあなたの楽曲を聴いてどう思うか、わからなくなってしまうということです。
特に部分的なループ再生には十分注意しましょう。
曲に仕掛けたギミックが正しく作用しているか判断できなくなりますし、
コードとの衝突で美味しくしたメロディが、前後の流れを無視することで単なる音痴なメロディに聞こえたりといったように
感覚が狂ってしまいます。
制作時には必要以上のプレイバックを避け、適度に休憩をはさみましょう。
「一晩寝てから確認する」というのが最強の耳のリセット法です。
録音しようと思って楽器を持つと長い練習が始まる
楽器を弾ける方ならば経験があるのではないでしょうか?
期日まで間が長かったり、期日のない自主制作の場合は要注意です。(自戒)
以下に実際にあった筆者の愚鈍な一日を記しておきます。
「午前中にギターを録音しよう。」
↓
チューニングを済ませる
↓
体を温めるためにウォーミングアップのフレーズや曲を演奏(ここまではよかった)
↓
「今日の調子を確かめておきますか〜。」的なノリで一曲練習
↓
細かいリズムやニュアンスが気になってくる
↓
録音と練習を繰り返す
↓
気づいたら夕方(どうしてこうなった)
練習自体は良いことなんですけどね。時間は大切にしましょう。
それと、意義のある練習かどうかも重要です。
筆者の音楽のスタートはクラシックピアノでしたし、友人周りにもテクニック志向のギタリストが多かったこともあって
作家方面で生きると決めた後も、無意識に「人が作った曲の難しい部分をひたすら練習」することに多くの時間を使っていました。
でも他人が作ったテク系のフレーズって、作曲する時にはあまり流用がきかないんです。
自分の曲に速弾きを入れる場合には曲に合ったフレーズを書いてイチから練習しなければなりませんし、
人に弾いてもらう時には詳細にパートを書くようなことはせずミュージシャンの方にお任せしてしまいますからね。
ですので結局、若かりし日々の鍛錬は
どこまでいっても「あの曲のあの部分が弾ける」というステータスにしかならず
ライブにも弾いてみた動画にも全く興味がない筆者にとっては、意義の薄い時間でした。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
作曲にチャレンジしたことがある方なら誰しも心当たりがある事例だと思います。
筆者も記事を書いていて少しばかりか懐かしい心情になりました。
創作とは、失敗の積み重ねの中から光るものを選び取るものなので
くじけず、一緒に音楽の旅を続けて行きましょう!
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