作曲能力がメキメキ上がる!悪魔の音楽鑑賞法

作曲を続ける上で重要になってくるのは、「完成体験を増やす」ことですが

「成長を実感する」こともまた同じくらい重要です。

1曲をなんとかカタチにすることはできても、

「納得いくメロディがなかなか書けない…。」

「そこから先、作曲スキルアップの伸び代が見つからない…。」

という第二の壁が待ち受けています。

今回はそんな方々へ向けて

作曲の実力がグングン上がるが

ちょっと声を大にしては言えない

まさに「悪魔のイヤートレーニング」を伝授いたします。

結論

その方法とは、既存の曲で

「イマイチだな」「どこかが惜しいな」と思う曲を「なぜイマイチなのか」「どうしたらよくなるか?」

という視点で分析し、自分なりの回答を出すことです。

この回答は、自分の中で筋が通っていれば、

一般的な音楽理論と合致している必要はありません。

作編曲の上達法として、「インプットを増やす」という手法は

多くの方が推奨していますが、

好きな感じの、理想的な曲ばかり分析するだけでは

割と短期間で得られるものは頭打ちになってしまうのです。

主観的な「良い曲」というのは特定のパターンに基づくものですし

すでに完成されたブツが提供されてしまっているので、

いざ自分が作る時に必要な思考力が鍛えられないのです。

何より、既存の楽曲を参照する場合

引用可能なのは楽曲の大きな構造部と

モチーフの1つ2つがせいぜいで

メロディの細かな機微やその組み合わせまで真似してしまうと

参照元に酷似した楽曲が出来上がるだけで

創作妙味がありませんからね。

この方法の利点

・客観的に聴ける

制作作業中はかなりの確率で音像の中に入り込んでしまい、

客観的視点をロストしてしまうものですが

パッケージされた既存曲なら気軽に、一歩距離を置いて分析することができます。

・たくさんの事例に出会っておける

「イマイチ」なフレーズからの脱出法を予めストックしておけると

作業効率がアップする他、

プレッシャーや長時間に渡る修正作業のストレスも軽減できます。

自作曲のトラブルシューティングだけだとどうしても数がこなせません。

・自分の目指す音楽をより純化できる

理想の楽曲像だけでなく、避けたい事例も

やらないことリストのようなノリで、

心に留めておくと作曲が快適になります。

この方法の難点

・他人と情報共有しにくい

当然ですが、音楽の好みは個人差がある主観的なものなので、

この訓練法はなかなか会話に出しづらいです。

・いい感じにイマイチな曲は見つけるのはけっこう難しい

前述した通り、あまり好きじゃない楽曲をあえて発信する人は

ほとんどいませんし、どこかが惜しい楽曲はやはり

人気化はしにくいので、検索を工夫しないと見つかりにくいです。

・ごく最低限の理論的知識は必要

結論部でもお伝えした通り、分析は俺理論で構わないのですが、

事例をパターンに落とし込むことが肝要なので、

言語化、分類できるよう最低限の知識はあったほうが良いです。

補足

最後に補足ですが、この訓練法は「作曲」限定です。

「編曲」の場合は「楽曲のメッセージをより良く届けること」

が大きな目的なので

セオリーに対してある程度堅実になることと

アイデアの引き出し、組み合わせが重要視されます。

よって、編曲スキルを伸ばすためには

好きな曲、好きな作家からガンガン吸収することのほうが有意義だと言えます。

おわりに

以上、ちょっと大きな声では言えない裏技的な訓練法ですが、

積み重ねていくと大きな力になります。

作曲を志すならば、どんな名曲を耳にした時でも

無闇に崇拝したり、物怖じしたりせず

「自分ならもっとやれる」「自分ならこうする」

という視点を持ってみてはいかがでしょうか?

ではまた!

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