DAWを利用した音楽制作手法の一つに
オーディオ素材をトラックに貼り付けていく
というものがあります
およそ10年以上も前から各種DAWには豊富なオーディオ素材が付属しており、
その殆どがライセンスフリーで使用できます。
サンプル集やSpliceなどのサービスでも
ライセンスフリーのオーディオ素材を入手することができますね。
ジャンル等で絞り込み検索をかければ、ド直球の楽器、フレーズが出てくるため
タイムラインに並べるだけで1曲や2曲あっという間にできてしまいます。
作曲初心者にとって最も大事な「曲を完成させる経験」を積んでゆく際には、強い味方になるでしょう。
しかしながらこういった素材は手軽さゆえ、多くの人が同一の素材を使用しています。
上記のような手段で入手したオーディオ素材であれば著作権の面ではクリアですが、
既成のオーディオ素材だけで作った曲は果たして自分の楽曲と言えるのかが疑問になってきます。
「Garage Band付属のループで作った曲は実質Appleの曲なのでは…?」と
この問題を解決する答えの一つが、フィールドレコーディングです。
他人には再現不可能な音を入れる、つまり自身で音素材を録音し楽曲に取り入れれば、
その瞬間、あなたの楽曲は独自のメッセージを持つことになります。
フィールドレコーディングとは?
フィールドレコーディングとは、スタジオのような整備された録音環境の外で録音を行うことです。
日常や自然の中から写真のように音を切り取ることから、「フォノグラフィー」とも呼ばれ、
フィールドレコーディング自体が一つの芸術形態として確立されています。
以下に、フィールドレコーディングをポップミュージックに利用する上で
非常に参考になる動画をシェアしておきます。
実際の録音方法
まず機材についてですが、
ハンディレコーダーの使用取り回しのしやすさ、音質の両面でおすすめです。
ちなみに筆者はZoom H1nを使用しています。
ですがスマホのボイスレコーダーアプリでも構いません。
好きな場所へ行って、思うままに録音してみましょう。
雨音、足音、虫の声、祭囃子、ご自身の語りなどなど、アイデアは無数にあります。
アイデアがなくとも世界は音で溢れていますから、困ることなどありません。
偶発的に入手した素材を「どう使うか」も、創造性です。
そうして録音した素材を早速DAWに取り込み、
唯一無二の楽曲を完成させましょう!
フィールドレコーディングを楽曲に取り入れる際のポイント
録音さえしてしまえば、あとはDAWに読み込むだけなので非常に簡単なのですが、
さらにこだわる方向けに、DAW上での素材の扱い方をいくつか解説して終わりたいと思います。
・録ってきた音素材が楽曲の中で主役なのか脇役なのか決めた上で音量調節する
・EQで不要な周波数帯域をカットする
・リズムとの兼ね合いや、「部分的に聞こえにくい」などの諸問題には神経質にならず、偶然に任せる
・無闇に空間系エフェクトをかけてしまうと、素材の存在感、主張が薄れるので注意!
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