映画好きの仲間と劇場鑑賞の後は、ファミレスに寄って
「結局さっきの映画って何が言いたかったんだろうね?」「テーマは何?」「あの演出の意図は?」
みたいなやりとりを行うのが常になっているISD-MAXです。こんにちは。
映画だとセリフや物語があるので、制作者が「作品を通して伝えたいこと」を
ある程度考察することができるのですが、
音楽の場合はどうでしょう?
あなたは曲を聴いた時、あるいは曲を作るとき
「この曲って何が言いたいんだろう?」
と考えてみたことはありますか?
歌モノの曲なら当然歌詞がついていますので、「歌詞の内容がそのままメッセージだ」と捉えることもできます。
しかしそれだけならば、曲が付いている必要は全くないですよね。
詩や小説などの文章表現でも良いですし、
ただの言葉で言いたいことがあるだけなら
SNSを使ったり街でプラカードを掲げればいいだけで、むしろそちらの方が
「再生ボタンをクリック」というワンアクションを省略し、
直接文章を相手の視界に入れられるので有利な気すらします。
とはいえ今回は、あなたの表現が音楽である必然性を示せとか
そういったお話ではありません。(僕も普段そんなこと考えて曲作ってませんからね!)
「作品にメッセージを込めろ」と言われると、つい
社会的に意義のある作品を発信しろとか
魂を込めて作れ的な、理想論や精神論の話だと思われがちですが、
実はそうではなく、楽曲を制作するにあたり、
最初に何かしら主張することを決めておくとめっちゃ効率いいよ!というお話です。
以下から解説いたします。
なぜメッセージが必要なのか?
理由その1・メッセージが何もないと聴いていて楽しくない。聴く意味がない。
私たちの人生は有限なので、「何も伝わってこない作品」の鑑賞に時間を割いてくれる人はなかなかいません。
曲をスキップせず最後まで聴いてもらうためには、リスナーが何かしらのプレゼントを受け取れる作品にする必要があります。
理由その2・何のメッセージもなしに曲を最後まで完成させるのは至難の業
制作する側の人間ならこちらの理由がとても重要です。
創作活動というのは、想像以上に地味で面倒臭い作業の連続ですので
「俺は音楽でこれを表現したい!」という何かがないと、そもそもモチベーションや気力が持ちませんし、
作っている最中に何が正解かわからなくなります。
では具体的にどんなメッセージを込めれば良いのか?
難しく考える必要は全くありません。
メッセージには独創性や意外性は別に無くても構いません。
特にポップ・ミュージックの場合は、メッセージ自体は誰もが共感できるベタなものにしておき
個性を持たせたければそれを「どう言うか?」の方を考えることが大事です。
そしてメッセージは必ずしもポジティブな主張である必要もありません。
あくまでほんの一例ですが、楽曲のメッセージになりうるものを以下に列挙してみます。
まず単純なところから
・好きな楽器、音色
・気持ちのいいグルーヴ
・美しいハーモニー
・自分のルーツになっているジャンル
・言葉にできない情景や感情を音で表現
・写真のように録音で時間を切り取る
・このリフを聴け!
欲望に正直になるのもおすすめです。
・とにかくブチ上げな曲でライブがしたい
・意中の人へのラブソング
・音楽で有名になりたい、売れたい
大変長く険しい道になりますが、大きな理想を抱くのも良いでしょう。
・音楽で世界を変えたい
・音楽で誰かを救いたい
これらの他にも、音楽で届けられるメッセージは無限にあります。
最初のうちは肩肘張らずに「なんとなくこんな感じの曲が好き」という主張で
曲を作り始めても良いと思います。
慣れてきたら、より自分らしいメッセージを軸に作曲してみましょう!
おわりに
音楽に限らず、創作活動の「創造」の部分は
この「メッセージ」を捻り出すことだと言えます。
もしあなたが制作に行き詰まったら、無闇に手を動かさず一度デスクを離れ
自分が何を伝えたいのか、改めてとことん考えてみましょう。
そこさえ決まれば、あとの実作業は知識と技術の領域なのです。
あなたの音楽制作に光あらんことを。
ではまた!
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